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4.法、条令で守られたサンショウウオたち

亀岡市にはオオサンショウウオ、ヤマトサンショウウオ、ヒダサンショウウオの3種類のサンショウウオが生息していることは亀岡の生き物でも紹介しました。これらのサンショウウオは生息地の減少や個体数の減少から様々な法律、条令で規制がかけられています。 サンショウウオとして最も有名なオオサンショウウオは国から特別天然記念物と指定されていて文化財保護法で守られています。そのため捕まえることはおろか触ることも違法になる場合があります。 触れずに観察することは可能です。 またヤマトサンショウウオはかつてカスミサンショウウオとされていた種ですが、2021年に種の保存法である特定第二種国内希少野生動植物種に指定され、販売目的や頒布目的での捕獲が規制されました。個人での観察などでの捕獲は可能ですが、京都府ではさらに広義のカスミサンショウウオとして指定希少野生生物に指定されており、許可なく捕獲等ができません。 ケースに入れることは捕獲にあたるため許可が必要です。 最後にヒダサンショウウオは絶滅危惧種に指定されてはいるものの現在のところ捕獲を禁止するような規制などはありません。 ケースに入れての観察も許可などは必要ありません。観察後はその場の生息地でリリースしてあげると良いです。 ただ規制がある、ないにかかわらず、サンショウウオの採集は必要最低限にとどめるべきだと思います。サンショウウオは繁殖が出来るまでに成長するのに数年がかかることや、一度に集まって産卵する事から多くの個体を採集することはサンショウウオの存続に多大な影響を及ぼすことになります。取れるだけ、見つけられるだけ採集してしまえばすぐに我々の前から姿を消してしまうことでしょう。 必要以上の採集である乱獲は懸念すべきことです。だからと言って生息地の情報を隠し続けると知らぬ間に開発工事が行われ、生息地ごとなくなることもあります。その地域の生き物を守っていくにはその地域の人たちの守りたい気持ちが必要だと考えています。様々な危険にさらされているサンショウウオたちと適切な距離で共に暮らしていく方法を常に模索していきたいと思います。

サンショウウオについて1234

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