私たちについて

亀岡の豊かな自然は、古くより砥石や有用鉱物、たわわな農作物のみのり、森林資源とそれを都に運ぶ保津川、この川から採取される水産物など、この地の人々に多くの恵みをもたらしてきました。

しかし、例えば度重なる水害のように、この地の自然は時として人々を苦しめてもきました。そのようなことをいかに防ぐか、人々は長い歴史の中でさまざまな知恵と工夫をこらして、この地の自然に働きかけてきました。

現在の亀岡の美しい景観は、農業や林業とあいまって、まさに人と自然とが織りなしてきた相互関係の結果に生まれたものなのです。そのなかで人々は、他の地域と関わり合いを持ちながら、それぞれの生活と文化を築き上げてきました。また、それと同時に極めて多くの動植物を含む生態系を育んできました。

亀岡・人と自然のネットワークは、亀岡の人や自然に関わる文化、歴史、地誌、植物、動物、生態、環境など、あらゆる分野に興味を持ち、それらを見つめていこうとする、すべての人々にひらかれたネットワークです。

このネットワークが、亀岡の人と自然の調和に向けて、より良い亀岡の未来に資することを願っております。

亀岡 人と自然のネットワーク

NPO法人亀岡 人と自然のネットワーク

主な活動

平成15年に活動を開始、平成16年にアユモドキが種の保存法の国内希少野生動植物に指定され、平成17年に特定非営利活動法人格を取得し、アユモドキの保全活動を本格的に開始しました。

アユモドキの生息環境の保全を目指し、地元住民とともに渇水時の救出活動、密漁の防止パトロール、魚道設置や外来魚駆除などを実施しています。また、アユモドキの産卵場所の特定や生息環境・生態的特性を把握するための調査を、京都大学大学院の岩田准教授(調査開始時、当NPO会員)を中心に継続的に行っています。観察会などを通じて希少種の保全意識の向上を図る啓発活動も行っています。

さらに、アユモドキの他にもスナヤツメ、ホトケドジョウ、イチモンジタナゴ、チスジノリやオオサンショウウオなどの生息調査や保全活動も実施してきています。併せて、地域の子どもたちの生き物や自然環境への学習活動を高めるため、亀岡市役所地球環境子ども村課などの事業に講師として活動しており、啓発活動にも力を入れています。

過去の活動

主な沿革

平成15年6月
アユモドキの保全活動及び調査研究を開始
平成16年5月
「亀岡産アユモドキの生活史とハビタット利用に関する研究-水田水域生態系のシンボルフイッシュ-」(『プロ・ナトゥーラ・ファンド第14期助成成果報告書(自然保護助成基金/日本自然保護協会)』の調査協力
平成17年5月
「亀岡のアユモドキの産卵場所とそれを創出するラバーダム稼働状況の関係に関する研究」(平成17年度(財)河川環境管理財団河川整備基金助成事業報告書) 京都大学大学院岩田明久准教授・有限責任中間法人水生生物保全研究会と共同研究
平成17年度~現在
アユモドキの生息状況調査(京都府委託事業)
平成17年度~現在
「水辺の学校」など講師(亀岡市地球環境子ども村課などの主催)
平成18~20年度
アユモドキカムバック大作戦の実施(京都府委託事業)
平成18年6月
京都府環境トップランナー表彰を受賞
平成19年度~
のどかめ親子の農作業でアユモドキ見守り隊講師(亀岡市文化資料館事業)
平成20~22年度
三井物産環境基金「水田魚道休耕田利用による天然記念物アユモドキ復活プロジェクト」実施
平成20~21年度
公益信託タカラ・ハーモニストファンド「南丹市八木町におけるアユモドキ個体群の復元に関する調査」実施
平成20年5月
京都府保全団体(指定希少野生生物:アユモドキ)登録
平成21年4月
環境大臣表彰(自然環境功労者表彰:保全活動部門)受賞
平成23年2月
亀岡市生涯学習賞(共生賞)受賞
平成24年度
「アユモドキが住むそがたに川たんけん隊」を実施
平成25年度
雑水川河川改修に係る魚類救出調査
平成26年8月
南丹市園部町天引地区で「水辺の生物調査」に講師参加
平成27年8月
亀岡市文化資料館「夏休みアユモドキ環境教室」に講師参加
平成30年3月
京都府保全団体(指定希少野生生物:カスミサンショウウオ)登録
平成30~令和元年度
環境省、生物多様性保全推進支援事業(国内希少野生動植物種保全)により外来魚防除事業を実施を実施
平成30年10月
滋賀県甲賀市小佐治環境部会から視察
令和3~4年度
公益財団法人平和堂財団が運営する「夏原グラント」事業によりヤマトサンショウウオ保全活動を実施
令和3・4年度
令和3・4年度 損保ジャパンが運営する「SAVE JAPANプロジェクト2021-2022」事業によりアユモドキ保全活動を実施
令和4年5月
令和4年5月 国際生物多様性の日、首相官邸SNSにアユモドキ保全活動、NPOホームページが掲載

現在に至る

組織

法人名
特定非営利活動法人亀岡 人と自然のネットワーク
役員等
代表理事  上田 稔
副代表理事 山内俊房
副代表理事 増田 浩
監事  黒川孝宏
所在地
京都府亀岡市
会員数
20名
事業目的
亀岡を拠点とし、口丹波地域の歴史、伝統、文化、地誌、野生生物、人の営みを含めた生態環境等に理解を深めるための調査・研究・啓発等の事業を行い、人と自然の調和・共生に寄与する。
事業内容
(1)歴史、伝統、文化、地誌、野生生物、生態環境等に関する調査及び調査結果の出版
(2)歴史、伝統、文化、地誌、野生生物、生態環境等に関する研究会・展示会の開催
(3)歴史、伝統、文化、地誌、野生生物、生態環境等に理解を深める啓発活動
(4)他団体の行う、歴史、伝統、文化、地誌、野生生物、生態環境等に理解を深める啓発活動会との共催、企画・立案及び講師派遣
(5)会の活動に係る機関誌の発行
(6)その他 この法人の目的を達成するために必要な事業

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