1.アユモドキってどんな魚なの、アユのなかま?
国の天然記念物であるアユモドキは、コイ目 アユモドキ科の淡水魚です。泳いでいる姿がアユに似ていることから名前がつけられたとも言われていますが、口もとには3対のヒゲがはえていて、ドジョウの仲間に近い魚です。法律で許可なく捕獲することなどが禁止されています。
亀岡市と岡山県にだけ生息
かつてアユモドキは、岡山県、広島県それに琵琶湖や淀川流域で見られましたが、今では岡山県とここ亀岡市にだけ生息しています。江戸時代に貝原益軒が書いた『大和本草』には「山城の国桂川の名物なり」と記録があります。地域によって呼び名はそれぞれで、アユノオバサン(木津川)、アイモドキ(宇治川)、ウミドジョウ(琵琶湖)、アモズ(岡山)などの呼び名があります。
どうして、いなくなったの?
アユモドキは、川が氾濫して一時的に水浸しになる場所で産卵するなど、自然環境の変化にあわせてくらしてきましたが、治水工事やほ場整備などにより生息できる環境が失われてきました。外来魚に食べられることでも減少しています。
法律で保護
アユモドキは文化財保護法や種の保存法などで特別に保護され、亀岡市は「市の魚」に指定しています。許可なく捕獲したり生息環境に影響を及ぼすことは禁止されています。
1977年
国の天然記念物に指定
2002年
京都府レッドデーターブック・絶滅寸前種に掲載
2003年
環境省レッドデーターブック・絶滅危惧IA類に掲載
2004年
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律・国内希少野生動植物種に指定
2008年
京都府絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例・指定希少野生生物に指定
2015年
国際自然保護連合・絶滅危惧種(CR)に指定
2017年
亀岡市が「市の魚」に指定