report活動報告

2023アユモドキ推定個体数調査の結果(速報)


亀岡市のアユモドキの生息数を推定する調査を今年も実施しました。1回目を9月17日・18日と2回目を10月1日に実施しました。1回目に捕獲して放流したアユモドキには、ヒレの極一部をカットしたマークが付けられています。2回目の再捕獲調査では、全体の捕獲数と1回目のマークが付いたアユモドキが再捕獲された数が重なデータとなります。
また、個体数の推定は、今年生まれた「当歳魚」とそれ以外の「1歳以上魚」に区分して行います。これまでの知見から体長80mm未満を「当歳魚」、体長80mm以上を「1歳以上魚」として区分しています。
【1回目の捕獲数】
当歳魚(80mm未満)    254尾
1歳以上魚(80mm以上)222尾
【2回目の捕獲数】
当歳魚(80mm未満)    201尾(内再捕獲数 49尾)
1歳以上魚(80mm以上)239尾(内再捕獲数 79尾)
【推定個体数の検討】
例年どおりピーターセン法(チャップマンの修正式)で個体数を推定した。
当歳魚(80mm未満)    およそ1,029尾(昨年896尾)
1歳以上魚(80mm以上) およそ668尾(昨年663尾)
  • 特記事項:当歳魚と仮定した80mm未満の当歳魚の数には、一昨年あるいは昨年に産まれた個体がかなり含まれていると考えられるので、当歳魚の推定個体数はかなり過大な評価となったと考えられます。今後、体長頻度分布の分析等でさらなる検討が必要です。
6月のダム起立翌日の大雨の影響でダムが自動降下して、産卵されたアユモドキの卵が枯渇するというアクシデントがありましたが、今年もそれなりに当歳魚が育ったことが確認されて一安心です。
この調査は、京都大学名誉教授岩田明久先生と当NPOが共同で実施し、今年は京都先端科学大学、京都大学の学生さんに加えて、亀岡高校、南丹高校の生徒さんにも参加いただくなど多くの関係者にお世話になりました。この場で、改めてお礼申し上げます。

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