2026年のラバーダム起立について
6月3日<ラバーダム起立の翌朝>
6月2日早朝から、天然記念物アユモドキが棲む曽我谷川下流で、ラバーダムの起ち上げが行われました。
毎年の田植えの時期には、川の水を堰止めして下流の水田に取水するため、曽我谷川に設置されたラバーダムが起ち上げられます。ダムの上流は増水して一時的水域(氾濫原)が生まれます。アユモドキは、このような一時的水域で産卵します。
ところが、ダムの下流にはダムを越して上流の一時的水域に遡上できないアユモドキが取り残されます。川の流れがダムを越えて流れるようになるまでの間、場合によっては渇水死してしまうこともあります。
そのため、水位が下がったダム下流でアユモドキを見つけて救出し、ダム上流の一時的水域に放流する保護活動を20年ほど前から続けています。
ところが、この日は近づく台風の影響で雨が降り続いて川が増水し、ダム下流が渇水する状況は起こりそうにありませんでした。それどころか、予報どおりに大雨が続いて川の水位が一定を越えると、水害防止のためダムが自動的に倒伏する可能性が高まっていました。ダムが倒伏すると、ダム上流の一時的水域で産まれたアユモドキの卵は孵化できない事態になりかねません。
このため、地元土地改良区の役員さんがダム起ち上げ後から翌日まで、適度な水位が保てるよう調整いただきました。お陰をもって、ダムが倒伏することもなく、適度な水位が保たれました。いつもアユモドキの生態と保全にご理解いただいている土地改良区のみな様及び関係者のみな様に厚く感謝を申しあげます。
6月2日<ラバーダムの起立直前のダム上流>
6月2日<ラバーダムの起立が始まって5時間後のダム上流>