2024アユモドキ個体数調査の速報2024/10/11 アユモドキの生息数を推定する調査を今年も実施しました。2004年から始めて今年で20年目を迎えました。 1回目のマーキング調査を9月16日と21日に、2回目の再捕獲調査を9月28日に実施しました。1回目に捕獲したアユモドキは、ヒレの極一部をカットしたマークを付けて放流しました。2回目の再捕獲調査では、全体の捕獲数とともに1回目の調査でマークを付けたアユモドキが何尾、再捕獲されるかが重要なデータとなります。 また、個体数の推定は、今年生まれた「当歳魚」とそれ以外の「1歳以上魚」に区分して行います。これまでの知見から体長80mm未満を「当歳魚」、体長80mm以上を「1歳以上魚」として区分しています。 例年どおりピーターセン法(チャップマンの修正式)で個体数を推定した結果は、次のとおりです。 〇 当歳魚(80mm未満) およそ1,130尾(昨年1,020尾) 〇 1歳以上魚(80mm以上) およそ 400尾(昨年 660尾) 今年は6月後半に天候の影響でダムが自動降下して、初期の成育時期にあった仔魚が相当のダメージを受けたと考えられますが、5年続けて当歳魚の推定個体数が1,000尾前後に なったのは喜ばしいことです。この結果は、土地改良区さんのダム起立・管理、公園内の繁殖施設の維持管理、西側農地を含む水田耕作などの恩恵によるところが大きく、これらのどれが欠けてもアユモドキの生息環境を守ることはできません。今後とも、人の営みとアユモドキとの共生が維持、存続できることを願います。 この調査は、京都大学名誉教授岩田明久先生と当NPOが共同で実施し、京都先端科学大学、京都大学の学生さんに、さらに亀岡高校、南丹高校の生徒さんにも参加いただくなど、多くの関係者にお世話になりました。この場で、改めてお礼申し上げます。 ※ 2024/10/29に、調査結果を見直し推定個体数の数値を修正しました。 ayumodokiあゆもどきアユモドキ亀岡保津川天然記念物推定個体数調査 一覧に戻る